B型肝炎について

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によって起こる肝臓の病気です。


■症状

B型肝炎ウイルスの感染には、急性感染と持続感染があります。
 B型肝炎ウイルスに感染すると、全身の倦怠(けんたい)感に引き続き食欲不振・悪心(おしん)・嘔吐(おうと)などの症状が現われ、これに引き続いて黄 疸(おうだん)が出現することがあります。他覚症状として、肝臓の腫大がみられることもあります。これが、急性B型肝炎の症状ですが、症状が出ないまま 治ってしまう場合があります。これを不顕性感染と呼びます。
 B型肝炎ウイルスに持続感染している人(HBVキャリア)ではこれらの症状が出なくても慢性肝炎が潜んでいて治療が必要な場合がありますので、定期的に検査を受け、必要に応じて適切な治療を受けるなど健康管理を行うことが大切です。


■治療法

B型肝炎の治療法には、大きく分けて、肝庇護療法、抗ウイルス療法、そして免疫療法があります。
 急性B型肝炎は、急性期の肝庇護療法により、ほとんどの人で完全に治癒します。しかし、急性B型肝炎を発症した場合、まれに劇症化して死亡する場合もあることから注意が必要です。
 HBVキャリアの発症による慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変など)では全身状態、肝炎の病期、活動度などにより、治療法の選択が行われます。
 抗ウイルス療法には、インターフェロン療法、インターフェロンと副腎皮質ステロイドホルモンの併用療法、ラミブジン内服などがあります。免疫療法には、 副腎皮質ステロイドホルモン離脱療法、プロパゲルニウム製剤内服などがあります。また、肝庇護療法には、グリチルリチン製剤の静注、胆汁酸製剤の内服があ ります。
 いずれの治療法も「肝臓の状態」や全身状態を的確に把握した上で、経過をみながら、副作用などにも注意して慎重に行う必要があるため、治療法の選択、実施にあたっては肝臓専門医とよく相談することが大切です。


■予防法

B型肝炎ウイルス(HBV)キャ リアの方は、肝臓に負担をかけないよう、規則正しい生活を心がけて、ストレスや過労を避けるようにしましょう。また、栄養バランスを考えた食事を規則正し くとるようにしましょう。以下に、日常生活におけるいくつかの注意点を示します。しかし、病状によって注意事項も変化していきます。疑問に思う点があった ら自分で判断せず、医師に相談することが大切です。

▼食事
普通食を基本とした、3食バランスの良い食事をします。毎回の食事では、主食(ご飯やパン)、主菜(魚・肉・卵・大豆製品)1品 、副菜(野菜)2品をとるよう心がけてください。

▼お酒
肝炎ウイルスキャリアの場合には少量の飲酒でも肝機能が悪化するため、禁酒が必要です。

▼お風呂
ぬるめのお湯に入り、長湯は避けてください。熱いお風呂に長い時間入ったり、サウナに入ったりすると、かなりの体力を消耗するので避けましょう。体調の良くないときは、無理をせずにシャワーを浴びる程度にしましょう。また、食後1時間はお風呂に入るのは避けましょう。

▼お薬
お薬には肝臓に負担をかけてしまうものもあるため、薬局に売っている薬でも自己判断で飲まないようにしましょう。肝炎の 初期症状を風邪と間違える可能性もあり、自己判断で薬を飲むと肝臓に負担をかけてしまい、その結果かえって症状を悪くする危険性があります。必ず病院に行 き、医師の診察を受けるようにしましょう。

▼健康食品・サプリメント
健康食品やサプリメントの中には、服用の方法によってはかえって健康を損なう場合もあるので注意が必要です。他の薬との併用により肝障害が引き起こされる可能性もあります。健康食品やサプリメントを服用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談しましょう。

▼仕事
激しい肉体労働を除けば、一般的な仕事は問題がないでしょう。しかし、慢性肝炎は自覚症状があまりないため、無理をしてしまい症状を悪化させてしまう危険性があります。無理をせず、規則正しい生活を心がけましょう。

▼旅行
不慣れな土地での長い旅行は、体に負担をかけてしまうおそれがあります。無理のない旅行日程をたて、気持ちにゆとりを持って楽しむようにしましょ う。旅行の前後は医師に相談をし、自分の肝臓の状態を把握しましょう。また、急な容態変化に備えて、旅行先の病院を調べておくと安心です。お薬と保険証を 忘れずに持っていきましょう。

▼定期検査
B型肝炎はどのような経過をとるのか判断が難しいため、キャリアの方は、たとえ症状が落ち着いている場合でも、定期的(2〜3ヵ月ごと)に肝臓の検査を受け、肝臓に異常が生じていないか確認するようにしてください。
定期検査を受けましょう