トリコモナスについて
腟トリコモナス原虫(げんちゅう)の寄生によって起こる腟炎です。腟だけでなく、尿道、膀胱などにも感染し、尿道炎、膀胱炎、外陰炎(がいいんえん)などを合併することもあります。この腟炎は、性行為のある成熟期女性に多く、お年寄りにはあまりみられません。また、細菌性腟炎との合併も多いといわれています。
感染経路は主に性行為によります。それ以外に、衣類、タオル、浴槽縁などを介しての感染もあります。また、分娩時に母体からの産道感染もみられますが、新生児感染症はごくまれです。
■症状
感染後、約3週間で症状が現れますが、約50%は症状のない無症候性です。
症状としては、悪臭の強い、時に膿性(のうせい)の、泡沫状(ほうまつ じょう)の帯下(たいげ)(おりもの)の増加、外陰部掻痒感(そうようかん)(かゆみ)、刺激感などがあります。腟壁の発赤、子宮頸部(けいぶ)の点状出 血斑が認められることもあります。
■治療法
治療は、腟洗浄のあと、メトロニダゾール(フラジール)またはチニダゾール(ハイシジン)の内服または腟錠、もしくは双方の併用を連日、10日間行います。
メトロニダゾール、チニダゾールの内服薬は、妊娠12週以内は禁忌とされています。また、薬剤が母乳中へ移行するため、授乳も中止します。
トリコモナスは性感染症であるため、治療は必ずセックスパートナーも同時期に同期間行います。男性の場合は、内服薬のみとなります。治療期間中は、ピンポン感染防止のために、性行為にあたってはコンドームを使用します。
■予防法
コンドームの着用。不特定多数との性行為の自粛。
